エノテカ株式会社様(vol.2) 事例紹介

オンラインでもソムリエの接客を。
幅のある提案で、お客様にもっとワインを楽しんで頂きたい。

エノテカ株式会社様
エノテカ株式会社
プロフィール
エノテカ株式会社
通販事業部 兼 リテールマーケティング部 プロジェクト・事業企画チーム 課長 渡辺 彩子 様(写真中央)
通販事業部 佐藤 良樹 様(写真左)
通販事業部 リテールマーケティング部 販促企画・運営チーム 上席係長 村山 史香 様(写真右)

エノテカ株式会社
https://www.enoteca.co.jp/

ソムリエがいる実店舗の購買体験を、ネット通販でも。
2つのデータ活用プロジェクト

エノテカ株式会社が運営する日本最大級のワイン通販サイト「エノテカ・オンライン」は、ブレインパッドのレコメンドエンジン搭載プライベートDMP「Rtoaster」とマッチングエンジン「Conomi」を活用しています。
国内外にあるエノテカ様の実店舗では、ソムリエの資格を持つスタッフがお客様一人ひとりの好みに合ったワインをお勧めしています。そんな実店舗のワイン購買体験を通販サイトでも再現すべく、One to Oneを深めるプロジェクトを実施。この取り組みについて、同社通販事業部の渡辺様、佐藤様、村山様にお話を伺いました。

導入イメージ

導入イメージ

事例のポイント

POINT 1

ワイン専門店での購買体験を、ネット通販で再現するプロジェクトを開始

POINT 2

半年間の試行錯誤の結果、おすすめ枠からのワイン購買率が1.5倍に

POINT 3

データ活用成功の秘訣は「集める」「整備する」「調整する」

レコメンドシェアNo.1(※)
Rtoaster
最新情報をご覧いただけます

※ 上場企業が利用しているWebサービスランキングTOP100(2017年12月度)
出典:DataSign Report 上場企業調査 2017.12

【事業内容】3年連続ワイン通販お客様満足度No.1!
常時2,000種のワインを取り扱う「エノテカ・オンライン」

-エノテカ様の事業内容について教えていただけますか?

渡辺様:エノテカは、1988年にワイン専門の輸入商社として設立されました。現在、年間で数千種類、約850万本のワインを自社で直輸入し、国内・国外あわせて75※の自社店舗、卸売、ネット通販のチャネルで販売をしています。(※2019年1月現在)

ネット通販のエノテカ・オンライン(https://www.enoteca.co.jp/)では、常時2,000種以上のワインを取り揃えています。おかげさまで、東京商工リサーチ社のワイン通販お客様満足度では3年連続No.1のご評価をいただいています。また、世界最大級のワイン検索サイト「ワイン・サーチャー」(https://www.wine-searcher.com/)」の2018年リテイラー・アワーズにおいては、オーバーオールリスト、ヨーロピアンリスト、フレンチリストの3カテゴリで金賞をいただきました。日本での金賞受賞は弊社サイトのみになります。

「FOR ALL WINE LOVERS すべてのワイン愛好家のために奉仕する」の理念に基づいて、オンラインでも実店舗と同様の顧客体験を提供することを心がけて運営しています。

3年連続ワイン通販お客様満足度No.1※エノテカ・オンライン
https://www.enoteca.co.jp/

※調査会社:株式会社東京商工リサーチ。調査実施期間:平成31年1月

ネット通販でも、実店舗と変わらぬ購買体験を。
2つの分野で、データ活用プロジェクトを開始

-オンラインではどのような取り組みをされていますか?

渡辺様:2016年頃から、お客様のサイト訪問回数に応じたトップページの出し分けや、商品レコメンドなどの施策を行っていました。試行錯誤を重ねながら、よりレコメンドを活用する方法を試してきていましたが、今回お客様にもっと喜んでいただくため、新しいプロジェクトに取り組んでいます。

-具体的にはどのようなものでしょうか?

渡辺様:大きく2つあります。一つめは、ワインの「味わい」に基づいた関連商品のレコメンドの更なる強化で、2018年から取り組みました。今までのレコメンドでも成果は得られていたものの、ソムリエがワインを選ぶように、ワインならではの味わいを活かした商品提案ができないか、ということで「味わいベースレコメンド」のアルゴリズムを確立する施策が始まりました。
2つめは、特集ページ単位でのレコメンドです。エノテカ・オンラインでは、一見難しいと思われがちなワインという商材を、わかりやすくご紹介する特集ページに力を入れてきました。その財産である特集ページを、より最適な形でお客様にご紹介したいと考えています。ワインそのものだけではなく、特集などのコンテンツを通じた別の切り口からのおすすめ情報を、Webサイトをはじめ、メールでもお知らせしています。

この「味わいベースレコメンド」、「コミュニケーションの多様化」の2つを強化することで、お客様にもっとワインを楽しんでいただけると考え、これらの施策に取り組んでいます。

【味わいベースレコメンド強化に向けて1】
いいレコメンドは土台から。
ワインの味わいを数値したデータベース作り

-「味わいベースレコメンドの強化」について詳しく教えていただけますか?

渡辺様:より精度の高いレコメンドには「お客様の情報」と「商品の情報」をいかにマッチングさせるかが重要になってきますので、「味わいベースレコメンドの強化」を実現するために、まずはワインのデータベースをしっかり作ることから始めました。

以前までは、ワインの属性情報である[タイプ][産地][品種][価格帯][醸造方法]の5要素を使用してレコメンドを実施していました。しかし、ソムリエは属性情報だけでなく「味わい情報」(渋味や果実味、コクなど)も考慮し、様々な観点からお客様に合ったワインをおすすめしています。

そのため、属性情報だけでなく味わい情報を数値としてデータに落とし込み、2つ情報を元にお客様の好みに合うワインをレコメンドできれば、熟練ソムリエのおもてなしをWebサイト上でも実現できると考えたのです。

-味わい情報の数値評価はどのようにして行うのでしょうか?

佐藤様:エノテカ・オンラインで取り扱うワインは2,000種以上あり、しかも日々増えていっています。過去にはテイスティングによる数値化を試みましたが、膨大な労力がかかるため継続できませんでした。そこで、味わい要素の数値化を機械に任せられないかと考えました。

具体的には、ワインの生産地域や品種等の情報を入力すると、味わいを構成する要素(渋味、果実味、コクなど)が自動的に算出されることを目指しました。ワインの仕入れを担当するインポーターとも議論を重ね、完成まで半年近くかかりましたが、これまで感覚的だったワインの味わいを自動的に数値化できる仕組みを開発することができました。社内の反響もものすごく大きかったですね。

【味わいレコメンド実現に向けて2】
味わいデータベースをもとにアルゴリズムを開発。
チューニングを重ね、ソムリエも納得のワインレコメンドを実現

-データベースが完成した後は、どんなことを行いましたか?

佐藤様:データベースの情報を用いて、味わいの近いワインをマッチングさせるアルゴリズムの開発を行いました。ここではブレインパッドさんのデータサイエンティスト、エンジニアの方々にご協力をいただきました。

最初は、[渋味]の数値が近い、[酸味]の数値が近い、といったように、味わい要素それぞれの類似度を判定するアルゴリズムでした。しかしそうすると、一部の要素は非常に似ていても、別の要素が大きく乖離していて、総合的な味わいのバランスが大きく異なるワインが推薦されてしまうこともあり、あまり納得できる結果は出ませんでした。
そこで、味わい要素全体がバランスよく似ているワインを算出するアルゴリズムにして欲しいとブレインパッドさんに要望をお伝えしました。

これを受けてブレインパッドさんが考えてくれたのが、マッチング手法の1つである「コサイン類似度」を使う方法です。味わい全体のバランスをみて計算してくれるので、確かに似た味わいのワインが抽出されている手応えがありました。

この手法をベースに、精度を上げるための試行錯誤を重ねました。算出されたレコメンド結果を見て、納得感がない部分はアルゴリズムの調整をブレインパッドさんにお願いしました。例えば、味わい要素の[果実味]を他の要素よりも重視した計算式にする、といったようにです。そうして実現したのが、商品ページ上の「この商品と似ている商品」レコメンドです。

ここでお客様の好みにワインを紐づけるのは、ブレインパッドさんの「Conomi(コノミ)」というマッチングエンジンを採用しました。最終的に、ソムリエから見ても納得感のあるワインのおすすめアルゴリズムができたと思います。

ワインを楽しむためのお役立ち情報もパーソナライズ
Webサイト、メールも活用

-ワインのおすすめの他には、どのようなことに取り組まれていますか?

佐藤様:エノテカ・オンラインでは、よりワインを理解しやすく、選びやすくするために、ワインの産地別特集、タイプ別特集、おすすめワインなどの記事を300本近く公開しています。ワインだけでなく、お客様の好みにあわせて、ワインの産地特集やタイプ別特集などがおすすめできれば、それはとてもソムリエ的なおもてなしだと思います。なので、ぜひ実現したいと考えていました。

特集のパーソナライズに関しても、ワインの味わいデータベースと同様、最初に特集をデータベース化しました。今ある記事に、[産地][品種]など、その特集がどんなワインを特集したものであるのか?どんな目的をもったお客様に向けたものであるのか?という意味づけをして、情報を付与していきました。

まだ試行錯誤の途中ではあるのですが、特集のレコメンドはお客様のワインの閲覧履歴に応じて行いて、ここでもロジックの調整をしています。
お客様の閲覧した期間(直近7日間か、それより前かなど)のうちどこを重視するかだったり、いくつかのパターンを試しています。

-Webサイト以外ではどのようなコミュニケーションに取り組まれていますか?

村山様:身近にワインを楽しんでいただくため、Webサイトやメールに加えて、LINEでOne to Oneなワイン情報をお届けすることに取り組みました。

メールに関しては、Rtoasterを使い始めた2016年頃からパーソナライズを始めました。エノテカ・オンラインで初めてワインを購入してくださったお客様を対象に、2回目の購入で使えるクーポンと、Rtoasterで抽出したおすすめ商品を掲載したものをお送りしています。この施策は、Rtoasterと「Salesforce Marketing Cloud」を連携させて実施しています。

更に、より身近にワインを楽しんでいただくため、2018年の夏頃からはLINEでの施策にも着手しました。エノテカ公式アカウントで友だち追加とID連携をしていただいたお客様を対象にメッセージを配信しています。ここではRtoasterと連携して、お客様が閲覧された商品とその関連商品をおすすめ商品としてお送りしています。現在は商品のレコメンドだけを行っていますが、今後はWebサイトで実施しているような特集記事のおすすめなども展開したいと思っています。

最終的には、オンラインとエノテカ実店舗で得られた情報を統合して、お客様のワイン体験すべてをベースにした、One to Oneコミュニケーションが展開したいと思っています。

【プロジェクトの成果】
新しいアルゴリズムのワインレコメンドで、商品購入数が約1.5倍に増加!

-これらの取り組みの成果はいかがでしたか?

佐藤様:味わい強化レコメンドに関して、以前この箇所のレコメンドは[産地]や[品種]などの属性データのみを使ったレコメンドでした。今回のレコメンドに切り替えてからは、前年度比較で商品購入に至ったコンバージョン数は約1.5倍になりました。かなりの成果だと評価しています。

渡辺様:閲覧履歴や購買履歴に基づく一般的なレコメンドの場合、「なぜこの商品が関連付けられているの?」と、違和感を感じるケースもあります。しかし今回実現したレコメンドは、ソムリエから見れば、どうしておすすめされているのかが分かるものになっています。最終的にお客様のワイン選びをお手伝する、良いレコメンドが実現できたのではないかと思います。

データ活用成功の秘訣は、
「データを集める・整備する・調整する」地道なプロセスにあり

-最後に伺います。エノテカ様のように、データ分析・データ活用の取り組みを成功させる秘訣を教えていただけますか?

佐藤様:自社がもともと持っているデータや、日々蓄積しているデータを、いかに集めるか、自社のナレッジを活用できるように整えるかという下準備と、納得がいくまで微調整を重ねていくことがとても重要だと思います。

私たちの場合、味わいレコメンドの実現に向けては、まず2,000種を超えるワインの味わいデータの整備から始めました。また、特集ページのレコメンドでも同様に、300近くある記事を1つ1つ、その記事の特徴をタグ付けする作業から始めました。

お客様が求めているものを出すためには、データの持たせ方がとても重要で、下準備に多くの労力や時間が割かれます。しかしタグ付けにしてもお客様の求めているものは何か?を考えながら行う必要があるので、お客様のことを深く考えるよいきっかけになったと思います。以前より更に成果も得られたので、お客様の体験を向上させることができたのかなと思います。

渡辺様:データ整備の次に、データ活用の具体的な方法や仕組みの構築に入っていくと思うのですが、私たちの場合、そこまでを自分たちで行うことは難しかったのでブレインパッドさんにご協力をお願いしました。
「こんなことが実現したい」というイメージさえあれば、ブレインパッドさんはそこから具体的な方法や仕組みを構築してくれます。そういった意味で、エノテカの理想とする接客を実現する上で、ブレインパッドさんはとても重要なパートナーだと言えますね。

-本日はありがとうございました。

エノテカ様のこれまでの取り組みについては、エノテカ株式会社様(vol.1)のRtoaster導入事例をご参照ください。

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